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豊かで静か、ブルネイの首都バンダルスリブガワン

アジア・オセアニア|その他|2019年10月17日
赤いポイントがブルネイ

赤いポイントがブルネイ

 東南アジアのブルネイを初めて訪れた。ボルネオ島にあり、マレーシア領に囲まれている。面積は三重県と同じ程度で、人口も42万人と日本の中都市ほど。ただ、石油や天然ガスなどの天然資源に恵まれ、1人あたり国内総生産(GDP)は4万ドルに上る豊かな国だ。立憲君主制を採っているが、国王の権限は強い。バンダルスリブガワンは東南アジアの首都とは思えないほど、清潔で静かだった。

街中で歩行者見かけず

 国際空港からバンダルスリブガワンの中心部には車で向かった。「歩行者が少ない」というのが車中からの最初の印象だ。首都で同国最大の都市とはいえ、人口はわずか14万人。そもそも人が少ないうえ、バスや電車などの公共交通機関がほとんどなく、多くの人が車で移動するためだ。

信号ではなく、円形交差点も多く見かけた

信号ではなく、円形交差点も多く見かけた

 車社会のブルネイでは、自家用車を4~5台を保有している家庭も珍しくない。石油産出国でガソリンも安く、飲酒を禁じるイスラム国家のため飲酒運転の心配もない。車が身近な存在で、公共交通機関に対する需要はそもそも乏しい。

ある一家の駐車場(左)とガソリンスタンドのガソリン価格(右の円内)。1リットル=約41円

ある一家の駐車場(左)とガソリンスタンドのガソリン価格(右の円内)。1リットル=約41円

高い建物見当たらず

 街を見渡してみると、首都にもかかわらず高い建物が全く見当たらない。国王の建設したモスクより高い建物を建てることが禁止されているからという。さすが王権の強い国だと感じた。他にもブルネイならではの様子が、街のいたるところで見られた。

アジア最大級のスルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスク

アジア最大級のスルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスク

いたるところで王族ファースト

現国王在位50周年を記念してつくられた橋

現国王在位50周年を記念してつくられた橋

 例えば、滞在中に街中を猛スピードで走行する白バイ2台に遭遇した。事件や事故かと思ってみていると、王族関係者の車が続いて猛スピードで通過していった。現地の人によると、王族関係者が通るときは、白バイが2台並走しており、一般車両は道を譲らなければいけないとのことだ。高速道路や橋なども国王の在位を記念して建設されることが多いという。

 王族一家のみが裕福な生活を送っているわけではない。富は国民にも還元されており、ブルネイ国民は医療費や教育費が無料で、所得税の支払い義務もないそうだ。治安もよく、車の運転では譲り合いの精神がうかがえた。バンコクやジャカルタなど東南アジアの首都といえば、喧騒と車の渋滞が当たり前。そんな光景に見慣れた目には何から何まで新鮮に映ったブルネイ訪問だった。 
                               (国際調査本部 間瀬実佳)

関連ページ

・ハリラヤの飾りで彩られるクアラルンプール
https://gmc.nikkei-r.co.jp/research_detail/id=1094

・【世界の統計局】アジア・オセアニア
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