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アプリで済ませる買い物と食事

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

プロフィール詳細

アジア・オセアニア|インドネシア|2018年03月05日

 先日、ジャカルタ市内のローカル系スーパーで買い物をしていたところ、配車アプリGO-JEKの緑の制服を着た男性を見かけた。「奥さん、インドミー(インドネシアのポピュラーな袋麺)の@@味は売り切れていて、あるのは**味なんだけど、どうします?」と携帯で誰かと話している。

バイクタクシーでスタートしたGO-JEK

GO-FOODのスマホアプリの注文画面より

GO-FOODのスマホアプリの注文画面より

 GO-JEKとは、ジャカルタでポピュラーな移動手段の一つであるバイクタクシー(オジェック)を、スマホアプリで呼び出すサービス。2010年にスタートして早8年、今や市民の欠かせない足となっている。

 昨年あたりからアプリ内のサービスのメニューが増え、バイクタクシーだけではなく、ちょっとした荷物を近隣に届けるGO-SEND、提携レストランの料理をテイクアウトして届けてくれるGO-FOODなどが登場した。支払いは同じアプリにあるGO-PAYでできるのだから大変便利だ。

人気の裏に交通渋滞

 さて、私が見かけたその男性は、どうやらGO-MARTで依頼主から買い物を頼まれたようだ。インドミー1袋の値段が2000ルピア程度(約20円)なので、なんだかGO-MARTの手間賃の方が高くつきそうだが、依頼主には買い物に出かけられない事情があるのかもしれない。

 そもそもジャカルタでバイクタクシーが有効な移動手段となりえたのは、世界的に悪名高い過酷な渋滞事情がある。その中で、車の合間を縫って走れるバイクなら目的地に少しは早く到着できるので、走行に多少の危険が伴ったとしても利用者は多いのだ。同じ理由で、渋滞の中、買い物や食事に出かけるのは億劫という人は多く、GO-JEKはそこに目をつけてサービスを拡大した形だ。

GO—FOODで依頼すると、緑の制服の担当者が注文した料理を買ってきてくれる

GO—FOODで依頼すると、緑の制服の担当者が注文した料理を買ってきてくれる

日本の高齢者サービスへの横展開は?

 先日、日本に一時帰国した際、高齢となった母が近所のスーパーに買い物に行ったり、食事を作ったりするのもきつそうにしている様子を見て思ったのは、GO-MARTやGO-FOODのような一括御用聞きサービスが日本にもあればいいのに、ということだった。無論、スマホの操作は高齢者には厳しいので、高齢者に適したインターフェースを持つ何かで代替するなどいくつかの課題はある。それでも、もしこのようなサービスが実現すれば日本の高齢者がもう少し快適に生活が送れる手助けになるかもしれない。

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

月刊誌さらさ編集長

 
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