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日イ関係発展に向けての動き

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

プロフィール詳細

アジア・オセアニア|インドネシア|2016年01月21日

 2015年の日イ関係は、3月のジョコ・ウィドド大統領訪日、4月のバンドン会議60周年記念首脳会議への安倍首相の出席といった首脳間の往来の他、ユスフ・カラ副大統領訪日、福田元総理や主要経済団体のインドネシア訪問も行われ、二国の関係はさらに強まったと考えられる。10月のインドネシア高速鉄道案件での中国案採用は日本のみならずインドネシア国会内でも失望や批判の声が相次いだが、11月にマレーシアで行われたASEAN首脳会議で行われた日イ首脳会談では、今後もインドネシアのインフラ整備計画で協力関係を深めることが確認された。

 2015年最後の二国間関係での大きな動きとしては、11月20日から26日まで、二階俊博日本インドネシア国会議員連盟会長(自民党総務会長)を団長とする「日本インドネシア文化経済観光交流団」がインドネシアを訪問したことが挙げられる。日イ友好関係の一層の強化を目的とする同交流団は、日本の政治家や要人、民間人など1000人以上が参加した大規模なもので、滞在中は「日本インドネシア観光交流拡大シンポジウム」、「訪日旅行商談会」、「交流の夕べ」、「アチェ訪問」など、経済、観光、文化などさまざまな面での日イ交流促進が図られた。

はっぴを着てあいさつする林経済産業相(右から5人目)。右から3人目は谷崎大使、右から4人目はソフヤン・ジャリル国家開発計画相、右から6人目は二階交流団団長、7人目ルディ・アンタラ通信情報相、8人目サレ工業相

はっぴを着てあいさつする林経済産業相(右から5人目)。右から3人目は谷崎大使、右から4人目はソフヤン・ジャリル国家開発計画相、右から6人目は二階交流団団長、7人目ルディ・アンタラ通信情報相、8人目サレ工業相

「ようこそニッポン」レセプション

和楽器とインドネシア伝統楽器のコラボレーションも披露された

和楽器とインドネシア伝統楽器のコラボレーションも披露された

 11月22日(日)には、谷崎泰明・駐インドネシア日本大使が南ジャカルタの大使公邸で「ようこそニッポン」と銘打ったレセプションを開催し、交流団およびインドネシア各界の要人、インドネシアに進出中の日系企業のトップら約300人が出席した。レセプションでは和楽器演奏やブリの解体ショー、ハラルの日本食が振る舞われた他、北海道や愛媛県などの地方自治体のブースも設けられ、各地の観光スポットや日本酒・日本産ワインの紹介も行われた。

 二階団長はあいさつで、今回の訪問が二国間の査証免除実現(※)を記念したものであることや、世界津波の日制定におけるインドネシアへの協力要請、灌漑施設設備についてのインドネシアへの提案などについて触れ、二国の今後ますますの協力関係強化に期待を込めた。

※日本は2014年12月から短期滞在で訪日するインドネシア人に対しビザを免除、インドネシアでは2015年6月から30日以内の観光で来イする日本人へのビザを免除。

世界津波の日制定

 25日(水)に二階団長は、2004年に津波被害を受けたスマトラ島アチェ州を訪れ、津波被害者の共同墓地や津波博物館を訪問し、哀悼の意を示した。また、「日本とインドネシアは震災や津波で価値を共有している」として、日本政府が国連に提案中の「世界の津波の日」制定にインドネシアが賛同したことへの感謝の意を表した。

 なお、日本を含む142カ国が共同提案国となった同提案は12月5日、ニューヨークにおいて国連総会第2委員会でコンセンサスにより採択され、11月5日が「世界津波の日」として制定された。

インドネシア人訪日ブーム

ジャカルタで発行されているフリーペーパーのisland Japan。第4号は金沢を特集している

ジャカルタで発行されているフリーペーパーのisland Japan。第4号は金沢を特集している

 
 インドネシアからの訪日客数は、上記の査証免除の好影響もあり、2014年に約15万8700人(前年比16%増)、2015年は11月時点で17万5800人(前年比30.2%増)を記録(日本政府観光局のデータより)。

 ただし、現時点ではその多くが東京、大阪、京都、富士山などに集中しており、旅行会社や航空会社、各地方自治体では旅行客の地方分散を目標に、交流やプロモーションを強化している。また、ジャカルタではインドネシア人に日本の文化や観光地を紹介するインドネシア語の無料誌island Japanも発行され、訪日ブームに一役買っている。

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

月刊誌さらさ編集長

 
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