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プノンペンは今、バブルティーブーム

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アジア・オセアニア|カンボジア|2014年08月11日

バブルティーブーム到来

 投資対象国として注目を集めはじめたカンボジア。サービス業もしかり、プノンペン中心部には綺麗なカフェがあちらこちらにできている。2011年頃より世界的なカフェチェーンによる進出ラッシュを迎え、エリアによっては各ブロックに1~2店舗がひしめきあい、十字路の角3つがカフェ…なんていうこともあるほどだ。

 こんなプノンペンの「カフェ戦争」に、昨年ごろより新たな勢力が加わった感がある。それが「バブルティー専門店」だ。

 カンボジアの消費を牽引する若い層。当地の中位年齢(※)は24.4歳だが、彼らの人気を今もっとも集めているのがこの「バブルティー専門店」。黒いタピオカが入った台湾発祥のミルクティーで、日本でも1990年代後半から「タピオカミルクティー」の名で知名度を高めている。
  ※中位年齢…人口を年齢順に並べた際に、ちょうど真ん中(中位)にあたる年齢

 同じASEANでは、お隣タイでここ1-2年に人気を集め、ブルネイではカンボジアと同じく今が旬らしい。カンボジアも例にもれず、ブームがやってきたというわけだ。

 その普及のスピードは凄まじく、業界トップの台湾企業「Chatime」は2012年12月にカンボジア1号店をオープンして以来、学校やショッピングセンター近辺などに出店を続けプノンペン市内だけで23店舗にまで拡大させている(2014年7月現在)。

6月にオープンしたイオンモール内の店舗もこのにぎわい

6月にオープンしたイオンモール内の店舗もこのにぎわい

選べる甘さ カンボジア人になじむ味

 
 「とにかくおいしい。あと、甘すぎないのがいい。」バブルティーを楽しむ若者に聞くとそんな答えが多く返ってくる。

 バブルティー専門店の多くは、砂糖の量を25%・50%といった形で客が選択する。それに加え、トッピングも数多い選択肢からチョイス。自分好みの1杯をオーダーできるシステムになっている。

ベースのドリンクを選び、トッピングをチョイスし、甘さのパーセンテージを決める。

ベースのドリンクを選び、トッピングをチョイスし、甘さのパーセンテージを決める。

 とにかく甘い飲み物が多く流通しているカンボジア。だが、その奥に眠っていた「甘くない飲み物」の潜在需要が、今回のバブルティーに一気に掘り起こされたようだ。

 ルーツをたどれば、一般的なローカルコーヒーを見ても、グラス底の練乳の層を適度に混ぜて好きな甘さで頂くのがこちらの流儀。「甘さの調整」という点では、バブルティーはカンボジアの庶民ドリンク界の正統後継者なのかもしれない。

 さらに、ローカルコーヒーの豆はとろりとまろやかなロブスタ種。外資カフェチェーンの提供するのはキリリとしたアラビカ種。両者の間には大きな味覚的ギャップがある。コーヒーを離れ、むしろまろやかなミルクティーの方が当地の若者の味覚に近かったようだ。プノンペンではバブルティーブームと同時期に、テーブル席の店が多い中で、座布団敷きの席でくつろげるように工夫を凝らした「ミルクティー専門店」も乱立。週末昼の若者のたまり場になった。

バブルティーブームから見えるもの

 バブルティーの価格は一杯2~3.5ドル程度。1~1.5ドルで昼食をとる一般的なカンボジア人からすれば決して安くない。外資系カフェも同様からそれ以上の価格になっている。

 ローカルコーヒーか、外資カフェチェーンか。両者の間に彷徨っていた、10代~20代のカンボジア人。

 旧来のカンボジアのローカルコーヒーが持つ要素である「マイルドな味わいの飲料」と「甘さの調整」。それらを備えたバブルティーは、一瞬のうちにそんな若者へのオルタナティブとなった。大きな潜在需要を掘り起こしたのだ。

出典

・カンボジアの中位年齢(World Population Prospects The 2012 Revision)
http://esa.un.org/unpd/wpp/index.htm

・Chatime Cambodia
http://www.chatime.com.kh/

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2006年発行、「使って便利、読んで楽しい」がコンセプトの無料カンボジア総合情報誌。ビジネス情報充実の『カンボジア情報ガイドブック』も発行している。http://krorma.com

 
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