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アイスクリームにみる中国・上海のコンビニ事情

西谷  格

フリーライター

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アジア・オセアニア|中国|2014年06月23日

日系コンビニでもっとも早く上海(中国)進出を果たしたのはローソンで、1996年に「百聯集団」との共同出資で上海ローソンを立ち上げた。その後ファミリーマートは2008年、セブンイレブンは2009年にそれぞれ上海に進出している。
上海のセブンイレブンは若干高級路線で、品質の良いものを置いている印象。その代わり店舗数はローソン、ファミマに比べると少ない。ローソンは進出が早かった代償として現地化が過度に進んでしまっていたが、2011年から戦略を刷新し、日本らしい店舗作りを進めている。過度な現地化というのは、店舗が何となく不潔であったり整理整頓ができていなかったり、店員の釣り銭の渡し方が雑、などだ。

上海にある日系コンビニ

上海にある日系コンビニ

日本より高いハーゲンダッツ

上海は3000人に1店舗という比率でコンビニが存在し、感覚的には日本の都市部とほぼ変わらない程度に見かける。
 最近の上海のコンビニでは、日本のアイスを置いている店舗をよく見るようになった。中国のアイスは、正直あまりレベルが高いとは言えない。中国ローカルメーカーでは「八喜(バーシー)」が有名で筆者も一度食べたことがあるのだが、ミルクっぽさを化学的に強調しているのか妙に生臭く、あまり美味しいとは感じられなかった。ハーゲンダッツは多くのコンビニで置かれているものの、小さなカップで30元(約500円)、パイントと呼ばれる中ぐらいのサイズで88元(約1500円)とかなり高い。中国というのは物価が安いと思われがちだが、ちょっとでも「美味しいもの」や「おしゃれなもの」、「質の良いもの」を買おうとすると、日本よりも高くつくことが多い。

日本はアイス先進国

種々売られている日本のアイス

種々売られている日本のアイス

というわけで、ローカルメーカー「八喜」とフランス直輸入「ハーゲンダッツ」の中間を埋めるような存在として、日本のアイスが上海でも売られ始めているのだ。
 「雪見大福」、「ピノ」、「ガツンとみかん」、「MOW」、「アイスまんじゅう」などが売られているのを確認したが、価格はどれも日本のおよそ2倍。だが、ハーゲンダッツが500円で売られていることを考えると、妥当な価格と言えそう。100円ちょっとで明治エッセルスーパーカップのような結構美味しいアイスが手軽に食べられる日本という国は、実は「アイス先進国」なのではないかという気もしてくる。
 たとえ倍額でも日本のアイスが中国で食べられるのは有り難いのだが、残念なことに「一度溶けたものをまた凍らせている」というケースがよくある。恐らく、クール便の温度管理なども適当なのであろう。せっかくの日本のアイスに霜が降り、シャリシャリとしたかき氷のような歯触りになっていることが多い。
 日本では当たり前のように食べられるコンビニアイスも、レベルの高い物流システムがあってこそなのだ。今後の中国のコンビニには、“量”より“質”の成長に期待したい。

出典

・「上海が中国でコンビニ密度最高の都市に 日本とほぼ同じ」
http://business.sohu.com/20140401/n397582038.shtml

西谷  格

フリーライター

中国上海市在住歴4年

 
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