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インドネシア人実業家のインテル・ミラノ会長就任とインドネシア・サッカー事情

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

プロフィール詳細

アジア・オセアニア|インドネシア|2014年02月03日

個人資産80億ドルのインドネシア人実業家、インテル株を買収

欧州屈指の強豪、サッカーのイタリア1部リーグ(セリエA)のインテル・ミラノ。日本代表DF長友佑都選手(27)が在籍することでも知られる。2013年11月、そのインテル・ミラノの株式の70%を3億4000万ドルで取得したインドネシア人実業家のエリック・トヒル氏(43)が会長に就任した。トヒル氏はインドネシア有数の複合企業アストラ・インターナショナルの設立者を父に持ち、自らも複数のテレビ局、ラジオ局、新聞社を傘下に持つ総合メディアグループ、マハカグループを設立している。インテル会長就任時の声明では、「私は企業家である前にスポーツファン。素晴らしいクラブやサポーターのため、私の情熱や国際戦略のノウハウを生かしたい 」と語っている。

トヒル氏により、インドネシアがようやく世界のサッカー界で注目を浴びるようになったものの、インドネシア国内での一般的インドネシア人の注目度は実はそれほど高くない。筆者が周囲のインドネシア人に感想を聞いたところ、「トヒル氏のインテル株買収はビジネス上のこと」という意見が大勢を占めた。しかし中には、現在スペインのリーグで活躍するスラバヤ出身のアーサー・イラワン選手(20)のように、欧州リーグで活躍できるインドネシア人選手が増えるのではないかと期待する声もあった。

西ジャワ・バンドンにあるサッカースタジアム

西ジャワ・バンドンにあるサッカースタジアム

欧州リーグ好きのインドネシア人

インドネシアでのサッカー人気は非常に高い。中継放送があれば、自宅はもとよりレストランやショッピングモールのテレビのまわりに大勢の人が集まり、熱心に応援する。ただし、観戦の対象はインドネシア国内リーグよりも欧州リーグだ。国内リーグは選手の実力、サポーターのマナー、リーグそのものが抱える練習環境や財政上の問題から、一部の熱狂的ファンを除き、全体的に人気は高いとはいえない。欧州リーグで人気があるのはレアル・マドリッドやバルセロナ、マンチェスター・ユナイテッドなど。人気の理由は、「選手がハンサムだから」「プレーが素晴らしい」「ゴールのチャンスが多く、見ていて楽しい」「スポーツマンシップに則ったプレーが見られる」などさまざまだ。

2014年1月17日、元インドネシア代表FWのイルファン・バフディム選手(25)がJ1・ヴァンフォーレ甲府との契約に大筋で合意したというニュースが入った。オランダ人とインドネシア人のハーフのイルファン選手は甘いマスクとスピードを生かしたプレーで絶大な人気を誇っている。今後インドネシアでは、欧州リーグだけでなくJリーグへの注目度も高まりそうだ。

ひいきのチームのレプリカユニフォームを着て応援するサポーターたち。<br />
応援するチームが負けると投石や暴動行為につながることも。

ひいきのチームのレプリカユニフォームを着て応援するサポーターたち。
応援するチームが負けると投石や暴動行為につながることも。

出典

・Inter Milan Sells 70% Stake To Indonesia's Erick Thohir At $480M Valuation
http://www.forbes.com/sites/afontevecchia/2013/10/15/inter-milan-sells-70-stake-to-indonesias-erick-thohir-at-480m-valuation/

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

月刊誌さらさ編集長

 
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