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寿司 in ドーハ

加藤 真紀

日本とレバノンを唯一結ぶ富裕層向け雑誌AL HADEEL magazineオーガナイザー

プロフィール詳細

中東・アフリカ|その他|2013年11月25日

ドーハでの日本食事情

ドーハでは日本食が食べられるホテルや専門レストランが5か所以上あり、食に限らず全般的に高級志向なドーハ市民の間で、日本の伝統的な寿司は高級料理として知られています。ここ数年、中東の人たちがヨーロッパなどへ旅行できるようになり、高級レストランといえば日本食というイメージを各地から持ち帰ったようです。一方、ファミリーレストランのような庶民派レストランでは、中華・アジア・日本食がごちゃ混ぜになって提供されています。
現地の日本食レストランのオーナーはカタール国籍保有者がほとんどで、中東全体で言えることですが、英語が出来て人件費も抑えられるという理由で、スタッフはフィリピン国籍の人が多いです。日本人の料理人を募集する求人情報を目にすることがありますが、実際には高級店以外ではコストが合わないようです。日本人の感覚としては、日本人の料理人が本物の味を伝えてくれればいいのにと強く願うのですが、なかなか条件が合わず難しいようです。

握り寿司と巻き寿司

ドーハでは握り寿司、巻き寿司ともに食べることができます。ただし、握り寿司は高級店だと衛生面で安心感がありますが、日本人以外の外国人や自国民であるカタール人が握っているところを見ると、「この人はトイレの後に手を洗ったのだろうか」と気になってしまうそうです。日本人は清潔であるというイメージがあるため、日本人が素手で握ってもドーハ市民は抵抗を感じないようです。一方で、巻き寿司はネタを素手で触らなくても作れる上、簡単に具を乗せられて形が崩れにくいため、人気があります。ネタは、灼熱の地で生モノを食べる習慣が根付いておらず、日本ほど生モノが多くないため、スモークサーモンやアボガドなどがメインで提供されています。料金は巻き寿司が5~7カタール・リヤルで、日本の2倍以上は支払わなければなりませんが、カタール国民は所得が高い人が多いため食べに行くことができます。現地在住のカタール人で2人の子供を持つ母Naufaは、「私達は和食が好きで、少なくとも週に一度は『健康の為』に日本食を食べています」と言っていました。外国人でも所得の高い人は寿司屋に行けますが、一般的な外国人労働者は所得が低く、まれにしか行くことができません。
1米ドル=3.64カタール・リヤル(固定レート) ¥100=3.6752(2013/11/11時点)

スーパーマーケットでもお寿司が!

最近は、スーパーマーケットにもお寿司コーナーがあります。ビジネスで訪れた日本人や日本企業がカタールに進出し日本人が増えはじめた2007年頃から、現地の日系企業が日本食を販売し始めました。高級で安全・管理が出来ていると認識されているためドーハでの評判は良く、現在では一般消費者が日本食を購入することも増えてきています。値段は高いですが、日本食に欠かせないキッコーマン醤油や味の素製品も手に入ります。ちなみに、カタールは食料品の90%を輸入に頼っており、全般的に食費は高めです。

日本人が世界を旅し、その地で文化を感じたり、見たり、触ったりするのと同じように、近年では中東の人たちも世界を旅するようになり、食においても様々なジャンルのものを経験するようになりました。ドーハで寿司が食べられるようになったことも、こうした時代の流れだと言えます。世界との距離は昔と比べて縮まっており、「国」はひとつの「町」になってきているように思います。

加藤 真紀

日本とレバノンを唯一結ぶ富裕層向け雑誌AL HADEEL magazineオーガナイザー

居住地=日本⇔中東 往来
現地での在住期間:8年

 
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