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インドの結婚事情

岩本 文彦

広告代理店、株式会社ケー・アンド・エル

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アジア・オセアニア|インド|2013年09月16日

インドではお見合い結婚が大半である

インドの結婚式に欠かすことのできないヘナ

インドの結婚式に欠かすことのできないヘナ

平日の午後、ムンバイの海沿いにあるホテルのコーヒーショップで知り合いのインド人と打ち合わせしていた時のこと、近くのテーブルに10名ほどのインド人が座っているのが見えた。他に客はいなかったので、彼らの話し声が聞こえていたが、お互いに初対面らしく、ちょっとぎこちない雰囲気があった。知り合いに聞いてみると、お見合いだという。

15年以上前のことだが、インドではお見合い結婚が圧倒的に多いことを初めて知って衝撃を受けた。あれからインドもだいぶ変わったので、結婚の形態も変わったのではと思っていたが、そうでもなかった。

インドの英語ニュース・テレビチャンネルのNDTV社が2012年8月にインド全土で行った調査によれば、平均で74%がお見合い結婚を望むと回答している。ラジャスタン州やハリヤナ州では、その数値は88%にも上る。インドでは、宗教や、カースト(ジャーティ)、言語などの要素が複雑に絡み合っているので、お見合いという形式が相変わらず主流となっている。

インドの婚活メディア

地元紙Sunday Timesの結婚紹介欄の一部

地元紙Sunday Timesの結婚紹介欄の一部

Times of IndiaやHindustan Timesなどの大手の英字新聞には、日曜日に“Matrimonials”というセクションが数ページある。結婚相手紹介欄だ。結婚相手を求める男女の何百という広告が並んでいる。広告を出しているのは本人ではなく親のようだが、男女別、年代別、カースト(ジャーティ)別に細分化されている。“Caste no bar”(カースト問わず)というのもある。「当方ハンサムで高学歴の男性。色白で、スリムで、美しい女性求む」というような、日本人なら恥ずかしくなるフレーズが並ぶ。

オンラインの結婚紹介サイトも増えている。Hindustan Timesによれば、2011年のオンライン結婚紹介のマーケットサイズは40億ルピー(約65億円)に上るという。最も人気のサイトの一つがShaadi.com(http://www.shaadi.com)。1996年の開設以来、2000万人が利用し、「世界最大の結婚紹介サイト」と名乗っている。

結婚ビジネスはインドでは巨大産業

Hindustan Times (2012年7月27日の記事)によれば、インドの結婚産業の規模は255億米ドル(約2兆5000万円)。年率20%から25%で成長しているという。結婚式に掛ける金額は中間層で3万4000米ドル(340万円)、アッパーミドルおよび富裕層では100万米ドル(約1億円)以上も使うとか。桁を疑いたくなる数字だ。日本の結婚式費用の平均が、343.8万円(ゼクシィnet「結婚のお金・基礎知識」による2012年全国平均データ)ということを考えると、インドの結婚式に対する金のかけ方はすごい。

これだけ金がかかるとなると、インドの結婚は二人だけの問題ではなく、従って見合いが多いというのも頷ける。

知り合いの結婚式(二人ともシーク教徒)

知り合いの結婚式(二人ともシーク教徒)

出典

・インドでの見合い結婚希望率 (2012年8月NDTV調査)
http://www.ndtv.com/article/india/ndtv-mid-term-poll-does-india-still-want-arranged-marriages-260295

・インドの結婚産業(Hindustan Times 2012年7月27日記事)
http://www.hindustantimes.com/Brunch/Brunch-Stories/the-indian-wedding-gets-fatter/Article1-901951.aspx

・日本の結婚式費用(ゼクシィnet「結婚のお金・基礎知識」)
http://zexy.net/mar/manual/kiso_okane/chapter1.html

岩本 文彦

広告代理店、株式会社ケー・アンド・エル

アジア・インド担当20年

 
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