トップ  >   プログラム  >   世界の街角ライブラリー  >   中国ビジネスホテルの優等生はどれ?

プログラム|世界の街角ライブラリー

中国ビジネスホテルの優等生はどれ?

西谷  格

フリーライター

プロフィール詳細

アジア・オセアニア|中国|2013年08月05日

10年足らずで全国に拡大

MOTEL168を買収した如家

MOTEL168を買収した如家

中国各地を出張などで訪れると、どの都市でもかなりの確率で目にするホテルがある。「漢庭(ハンティン)」、「如家(ルージア)」「7天(チーティエン)」、「錦江之星(ジンジャンジーシン)」などのいわゆるビジネスホテルだ。宿泊価格は一泊180元(約2880円)ほどで、上海や北京などの大都市では280元(約4480円)程度だ。

客層は中国人ビジネスマンや団体旅行客、家族連れなど日本よりも多岐にわたっており、夕方には3時間100元程度でカップルがラブホテルとして使っているケースもある。

予約方法は、予約専用ダイヤルから電話で申し込むか、公式HPや「去哪儿(チュィーナー)」などの旅行サイトなどのウェブ予約も可能だ。ウェブで予約する方が1割ほど値引きされる。

2005年創業の漢庭

2005年創業の漢庭

それぞれの創業年と店舗数を調べてみた。
 漢庭:2005年、約1000店舗 。
 如家:2002年、約1600店舗 。
 7天:2005年、約1600店舗 。
 錦江之星:1996年 、約800店舗 。

錦江之星が他社に先駆けて創業しているが、全体的には中国の全国展開のチェーンストア型ビジネスホテルはまだ10年程度の歴史しかないことが分かる。

如家は2013年に300店舗、7天は360店舗を新たにオープンさせる。だが、7天の利益率は2011年の28.3%から2012年は17.9%まで低下した。如家も損失を出しているという。省都レベルの都市部ではやや飽和状態にあるようだ。ビジネスホテルの成長は頭打ちという説もある。

比較的「まとも」な錦江之星

シンプルな内装の錦江之星

シンプルな内装の錦江之星

さて、中国のメジャーなビジネスホテル群のなかでも個人的にイチオシなのが「錦江之星」だ。このホテルの良さを一言で言うなら、「まとも」の3文字に尽きる。

中国で日本人にとっての「まとも」なサービスを受けるのはとても難しい。それなりの値段のホテルにチェックインしても、シャワーヘッドの留め具が壊れかかっていたり(完全に壊れていないところがポイント)、トイレとシャワーが完全鏡張りのラブホテル調で落ち着かなかったり、ベッドがウルトラキングサイズでどうにも落ち着かなかったり……ということはザラだ。寝具がすべて真っ赤ということもあった。

そんななかで、「錦江之星」はいわば「中国版東横イン」とでもいうべき安定感があるのだ(あくまで値段の割に、という範囲だが……)。白を基調としたシンプルな内装なので落ち着くし、従業員の態度も比較的丁寧だ。中国のホテルが外国人を宿泊させる場合は警察機関の許可証が必要で、その許可証を持っていないホテルも多い。しかし、錦江之星はほとんどの店舗で外国人の宿泊が可能だ。

シンプルなデザインへの評価

個人的には株でも買って応援したいぐらいなのだが、果たして今後「錦江之星」は伸びるのかどうか。
ポイントは、豊かになった中国人が「シンプルなものを好むかどうか」にかかっているだろう。大阪のおばちゃんを上回るゴテゴテど派手好きの中国人にとって、内装がシンプルなホテルは受け入れられるのかどうか。

シンプルさがウリの「無印良品」は都市部で着々と店舗数を増やしており、ネット上には模倣品も少なくない。そう考えると、「錦江之星」の未来もわりと明るいのかもしれない。

出典

・岐路に立つ中国ビジネスホテル
http://news.jc001.cn/13/0524/731374.html

・漢庭の総店舗は938店舗
http://epaper.jinghua.cn/html/2012-11/14/content_1842627.htm

西谷  格

フリーライター

中国上海市在住歴4年

 
PAGETOP