トップ  >   プログラム  >   世界の街角ライブラリー  >   麺好きのインドネシア人

プログラム|世界の街角ライブラリー

麺好きのインドネシア人

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

プロフィール詳細

アジア・オセアニア|インドネシア|2013年07月15日

世界第2位の即席麺消費量

パッケージもカラフルなインドミー。つい全種類試してみたくなる。

パッケージもカラフルなインドミー。つい全種類試してみたくなる。

インドネシア人は無類の麺好きだ。地元系のスーパーに行くと、陳列棚いっぱいに即席袋麺が並ぶ。即席麺は、自宅で食べるためだけでなく、屋台や小さな食堂でも使われている。世界ラーメン協会(大阪府池田市)の調べでは、2012年の世界の即席ラーメン消費量は年間1000億食以上で、うち、第2位がインドネシアの141億食だった(1位は中国・香港での440億3000万食)。この統計によると、インドネシアでは国民一人当たり年間約59食を消費しており、これは世界平均の約15食の4倍に相当する。

バリエーション豊富なインドミー

Kaldu ayam、基本のチキンスープ味。日本人にも親しみやすい味だ。

Kaldu ayam、基本のチキンスープ味。日本人にも親しみやすい味だ。

インドネシアの国民的即席麺といえば、インドミー。1972年にチキンスープ味が発売されて以来、人気を誇り、現在、汁麺、焼きそば、高級縮れ麺など約40種類の味のバリエーションがある。最新の味は、焼きそばの青唐辛子味。ユニークなところでは、ヌサンタラシリーズと呼ばれるご当地麺シリーズというものもあり、インドネシア各地の味をインスタント化している。このシリーズには、辛い料理で知られるスマトラ、ココナツミルクをたっぷり使ったスープが名物のブタウィ(ジャカルタ)、かつおだし風味の味付けが特徴のスラウェシのマナドなど、10種類以上がある。

「さらさ」では、2011年にインドミー29種類を対象に、ジャカルタ在住日本人とインドネシア人で食べ比べを行った。その結果、肉の味がはっきりした味付けをおいしいと感じるインドネシア人と、普段からかつおだし風味の味に慣れ親しんでいる日本人の間で結果が分かれ、日本人はマナド味、インドネシア人は肉入りのバンドン味インドミーに票が集まった。日本人インドネシア人に共通して評価が高かったのは、高級焼きそば。野菜やソーセージの具がたっぷりで、コシのある平麺がおいしい点が評価された。

1袋約15円!

気になる価格だが、もっとも安いものは1500ルピア程度(約15円)で、高級縮れ麺シリーズなどは3500ルピア前後(約35円)。味もさることながら、この庶民的価格がインドミーを国民食的存在に押し上げた要因といえるだろう。ちなみに数年前までは1袋950ルピアで手に入っていたが、物価の上昇で値上げを余儀なくされ、1000ルピアの大台になり、この時は屋台や食堂の経営者から大きな反対の声が上がった。参考までに、インドネシアで企業に勤める人の2013年の最低賃金の月額は約204万ルピア(約1万9469円)で、自営業ではそれより低収入の人も多い。

出典

・世界ラーメン協会(大阪府池田市) 即席めんの世界総需要(2012)
http://instantnoodles.org/jp/noodles/expanding-market.html

・公益財団法人国際労働財団 メルマガNo.162(インドネシアの新最低賃金適用除外をめぐる動き)
http://www.jilaf.or.jp/mbn/2013/162.html

中野 千恵子

インドネシア・ジャカルタ(在住歴17年)

月刊誌さらさ編集長

 
PAGETOP