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人気集める「ジャパン・ハウス・ロンドン」、日本情報を発信

峰松 愛

イギリス・ロンドン(在住歴23年)

プロフィール詳細

欧州・ロシア・CIS|英国|2019年11月28日

 2018年6月に開館したジャパン・ハウス・ロンドン。外見からはスタイリッシュなショップと見紛うほどだが、実はここ、日本の外務省がブラジルのサンパウロ、アメリカのロサンゼルスに続いて開設した複合施設で、イギリスにおける日本情報の発信拠点としての役割を担う場だ。初年度の来場者は50万人以上で、現地の人々の注目を大いに集めている。

ジャパン・ハウス・ロンドンの外観

ジャパン・ハウス・ロンドンの外観

ショップに展示ギャラリー、図書室も

 館内への入場は展示場も含め、無料。1階入口から入ると、場内案内デスクを兼ねたカウンターのカフェスペースがあり、その向こうに広がるショップフロアには上質で魅力的な日本の日用雑貨やキッチンウエア、文具、書籍、モダンな伝統工芸品がセンスよく陳列され、奥には日本政府観光局(JNTO)の観光案内コーナーもある。中央のらせん階段を下りた地下1階にはミニ図書室、程よい広さの展示ギャラリー、トークやワークショップなどイベント用の多目的スペースが配置されている。2階には日本レストランの明(AKIRA)があり、ここ一か所で日本の今を味わえるユニークな空間となっている。

1階のショップフロア。館内ビデオもなかなか粋だ

1階のショップフロア。館内ビデオもなかなか粋だ

日本紹介のユニークな展示やイベントの数々

色艶やかだった染司よしおか展

色艶やかだった染司よしおか展

 これまでに開催された企画展は建築家の藤本壮介氏の作品展、新潟・燕三条の金属加工品展、京都の老舗「染司よしおか」の染め物展、絵本作家の安野光雅展など多彩で、毎回多くの来場者を魅了してきた。このほか、講演やデモンストレーション、ワークショップ、映画上映など展示関連や単発イベントも多数開催され、大人気だ。

安野光雅展では安野作品の読書スペースが人気を集めていた

安野光雅展では安野作品の読書スペースが人気を集めていた

 今後の展示は、ビジュアルデザインスタジオ「WOW」の先鋭的なデジタルインスタレーション、Windowlogy(窓学)に焦点を当てた建築展、東京オリンピック1964年展などが予定されている。

ケンジントン地区という意外な立地

 従来、ロンドン中心部の日系店舗やレストランは日本大使館のあるグリーンパークに近いピカデリー・サーカス周辺に集中していたが、ジャパン・ハウスの所在地に選ばれたのは、意外にも西寄りのケンジントン地区。地下鉄High Street Kensington駅から徒歩5分足らずのショッピングストリート沿いにあり、並びには米系自然派スーパー、Whole Foods Marketの大型店もあり、オーガニックな食生活やライフスタイルにこだわりを持つロンドン市民が数多く足を運ぶ通りの一角だ。その地の利を得て、ジャパン・ハウスを通じて、新たに日本に興味や関心を抱く人々が着実に増えていくはずだ。

 ブレグジット(EU離脱)が長引き、イギリスの今後の前途が不透明な中、ロンドンの日系デパートや書店も軒並み閉店してしまって寂しい思いをしていた。それだけに、ジャパン・ハウス・ロンドンは日本ファンにとっては嬉しい存在であり、今後さらに多くの人々が日本への関心や知識を深める場になってほしい。

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峰松 愛

イギリス・ロンドン(在住歴23年)

東京で出版社勤務後、渡英。編集やライターの仕事の傍ら、ロンドンのオフィス街で日本語教師として活動。

 
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