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日本とあなたの国の公共交通機関②(留学生調査)

日経リサーチ

プロフィール詳細

グローバル生活者|グローバル|2018年09月14日

 日経リサーチでは海外各国の文化や習慣への理解を深め、調査を実施するために、Communication Ambassador(CA)と名付けた外国人留学生を組織化しています。所属メンバーは38カ国114名に及び、日経リサーチの日々の活動をサポートしています。
 4月、CAメンバーを対象に「日本とあなたの国の公共交通機関について」のアンケートを実施し、19カ国39名から回答がありました。今回は結果の中から「自国の交通機関における最近の変化」を紹介します。多くのCAメンバーがあげた「公共交通機関の拡大」「アプリケーションサービスの普及」「公共交通機関の無料化!?」の3点について、コメントを見ていきましょう。

広がる公共交通網

 東南アジアの国々を中心に地下鉄や高速道路の建設が進んだり、バスシステムが使いやすくなったりして、公共交通機関の利便性が増しています。工事が予定通りに進まないことも多いようですが、線路や道路は確実に伸びています。

 ■ JICAの支援で高速輸送システム(LRT; Light Rail Transit)が導入される(スリランカ・カルタラ)
 ■ バンコクスカイトレイン(BTS; Bangkok Mass Transit System)がバンコク以外にも延びる(タイ・バンコク)
 ■ ジャカルタで来年、都市高速鉄道(MRT; Mass Rapid Transit)が導入される。ジャカルタ周辺をつなぐ有料の高速道路の計画もある。ジャカルタ-バンドン間の新幹線計画は着工が遅れている(インドネシア・バンドン)
 ■ 2017年から始まったヤンゴンバスシステムは快適になってきたがまだ改善が必要。渋滞緩和のため水上バスも走っている(ミャンマー・ヤンゴン)
 ■ 高速鉄道ICEがミュンヘン-ベルリン間をつなぐ(ドイツ・ベルリン)
 ■ ハノイやホーチミンで地下鉄や鉄道が建設中(ベトナム・ハノイ)

バスの利便性向上に期待が高い(ミャンマー・ヤンゴン)

バスの利便性向上に期待が高い(ミャンマー・ヤンゴン)

 ジャカルタやヤンゴンなど東南アジアに出張の際、渋滞にイライラとしたり、危ない運転にヒヤリとしたりした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。便利な公共交通機関が普及することで、混雑が解消されることを切に望みます。

普及進む交通アプリ

 スマートフォンのアプリケーションを利用した交通サービスが各国で急速に普及しています。東南アジアでは、車だけでなくバイクタクシーも呼べるようです。また中国では自転車のシェアリングサービスも広く利用されています。好きな場所に自転車を乗り捨てられ便利そうですが、新しいサービスだけにトラブルもつきもののようです。

 ■ マニラを移動するならGrabタクシー、Uberなどのサービスが公共交通機関よりも快適だし使いやすい(フィリピン・パシグ)
 ■ Uberが主要な交通手段になっている(インド・ジャイプール)
 ■ 渋滞に突っ込むよりもGrab、Gojekなどのバイクタクシーを選ぶ人が多い(インドネシア・バンドン)
 ■ Uber、Lyftを使う人もいる(インドネシア・マラン)
 ■ タクシーアプリ会社間の激しい競争が決着し、今はDiDi Labs (滴滴出行) がほぼ独占している(中国・廈門)
 ■ Kakao Taxiを使う人が増えているが、サービスがあまり良くない。Uberの方がいいと言う人もいる(韓国・ソウル)
 ■ シェア自転車は近年中国全土で盛んになり、いつでもどこでも利用でき、本当に便利(中国・太原市)
 ■ シェア自転車が2、3年前からある。父はスーパーへの買い出しの際は駐車が面倒だからと、よく利用する(中国・山東省)
 ■ 交通妨害のためシェア自転車の数が減った(中国・廈門)

 海外に出張する際は、スマートフォンへの配車アプリのインストールが必須です。流しのタクシーを捕まえるのもどんどん難しくなりそうです。

左:バイクタクシーGojek(インドネシア)<br />
右:シェア自転車の回収車(中国)

左:バイクタクシーGojek(インドネシア)
右:シェア自転車の回収車(中国)

公共交通機関が無料に!?

 大気汚染対策の一環として公共交通機関を無料にする案の実施・検討をしている国もありました。韓国のソウルでは今年、大気汚染によりPM2.5濃度が上昇した日に通勤・通学の時間帯にバスや地下鉄の料金が無料になる措置を始め、適用された日もあったようです。大気汚染が緩和されるほど、自動車の交通量は減ったのでしょうか。

 ■ 空気が清浄でなく危険な場合には公共交通機関が無料になる(韓国・ソウル)
 ■ 自動車の二酸化炭素排出量の不正事件も受けて、公共交通機関を無料にするべきだという議論がされている。電気バスの導入も推進されている(ドイツ・ベルリン)

韓国の地下鉄は大気汚染のひどい日は無料に!?

韓国の地下鉄は大気汚染のひどい日は無料に!?

 自動車ブランドの多いドイツでも、道路の交通量を減らす検討を始めたとは驚きです。さすがの環境大国です。

 今回ご紹介したほかにも、留学生からたくさんのコメントが挙げられました。気になる国やテーマがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

<お問い合わせ先>
日経リサーチ 国際調査本部
Tel:03-5296-5151
Communication Ambassador担当
原田、仲井

関連ページ

・日本とあなたの国の公共交通機関について(CA調査結果)
https://gmc.nikkei-r.co.jp/features/column_detail/id=986

・配車アプリが群雄割拠のヤンゴン
https://gmc.nikkei-r.co.jp/features/overseas_detail/id=874

・モバイルテクノロジーが進む中国社会
https://gmc.nikkei-r.co.jp/research_detail/id=953

・電動自転車に見る中国
https://gmc.nikkei-r.co.jp/features/overseas_detail/id=599

・【中国】スマホの普及が変えつつあるタクシー利用の方法
https://gmc.nikkei-r.co.jp/features/overseas_detail/id=567

・ロンドンのシェア自転車
https://gmc.nikkei-r.co.jp/features/overseas_detail/id=990

日経リサーチ

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