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米国好調、タイ復調、中国は過去最低/EU離脱の英国は3カ月後に悲観的

日経リサーチ

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世界暮らし向きDI|グローバル|2016年08月25日

日経リサーチが2016年7月に実施した第13回「世界暮らし向きDI」調査の結果がまとまった。景気拡大が続く米国が現在の暮らし向きDI・3カ月後の暮らし向きDIともに好調で、いずれも76と、16年1月調査と並ぶ過去最高を記録した。幅広い業種で雇用が拡大しているほか、個人消費が底堅く、16年4~6月期の実質国内総生産(GDP)では4%増の高い伸びを示した。ただ、新車販売に減速懸念が出てきたことに加え、小売売上高も勢いをなくしている。11月の大統領選を取り巻く不透明感が強まれば、消費者心理に影響を与える可能性もありそうだ。対照的に中国は現在DIが過去最低の70となった。小売売上高が改善するなど、個人消費は回復を見せているが、輸出の不振や民間投資の減速などが続き、景気はなお勢いを欠いている。ただ、3カ月後DIは前回(16年4月)から8ポイント上昇しており、将来には楽観的なようだ。

 前回、現在DIが過去最低の40だったタイは今回14ポイントアップして54まで回復した。調査時期は民主的な総選挙への道を開く憲法草案の国民投票が実施される約3週間前にあたっており、消費者の明るい気分を反映したのかも知れない。ただ、現実のタイの景気回復は歩みが遅く、好調な観光業を除けば、公共投資が下支えしている状態で、新車販売など耐久財市場の停滞により、消費は冷え込みが続いている。

 3カ月後DIはロシアと英国の落ち込みが目立つ。ロシアは前回から20ポイントの大幅ダウンで32。原油価格の反発などで経済指標の中には景気回復の兆しも見られ、年内に景気後退期を脱する可能性も指摘されているが、国民にはまだその実感はないようだ。また、クリミア情勢が緊迫化すれば、国際的な制裁が強化される恐れもあり、その場合、ロシア経済に再び大きな打撃となりそうだ。一方、6月23日の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国の3カ月後DIは過去最高だった前回の60から16ポイントも低下して44となった。調査は国民投票の約3週間後に実施されたが、将来への不透明感が漂う中、早くも消費の手控えを示す指標が公表されるなど消費者心理に悪化の兆しが表れているほか、不動産市況に冷え込みの懸念も出ており、年内にも景気後退に陥る可能性も指摘されている。

日経リサーチ

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